小学校で英語が必修化され、小学生でもどんどん英検を受験する時代になりました。
そこで、
今回は、小学生で英検を受験してみようかな、と思い立った方に
どこから始めたらよいかの手順をご説明したいと思います。
まず、何級から受験するかですが、
小学生であれば5級に備えたらよいと思います。
その下の英検Jrという小学生用の英検もあります。
よりスモールステップを踏んで学習したいという場合は、英検Jrから学習していくのもよいでしょう。
英検Jrは下からブロンズ、シルバー、ゴールドの3つの級になっています。
この辺りは英検に挑戦しようと思った学年や実力、試験までの準備期間によります。
迷ったら、英検のホームぺージに、英検5級の過去問と英検Jrのサンプル問題が公開されているので、試しに解いてみましょう。
例えば、英検Jrのブロンズを解いてみて、5~8割くらいの出来だなと思ったら、学年も低く、準備期間が短い場合は、ブロンズに備えて学習していくのがよいでしょう。
準備期間がある程度あって、ワークブックで学習したり、こつこつと単語を覚えていけそうであれば、英検5級にチャレンジしてみましょう。
受験級を決めたら、受験に向けて対策しましょう。
小学生であればここは親御さんの出番ですが、まずは問題の形式を調べましょう。
英検5級であれば以下のような形式です。
リーディング (25分)
大問1 | 短文の空所補充(4つから1つ選んでマーク) | 15問 |
大問2 | 会話文の空所補充(4つから1つ選んでマーク) | 5問 |
大問3 | 英単語の並べ替え(4つから1つ選んでマーク) | 5問 |
リスニング (20分)
大問1 | 会話の応答を選ぶ(3つから1つ選んでマーク) | 10問 |
大問2 | 会話の内容に関する質問に答える(4つから1つ選んでマーク) | 5問 |
大問3 | イラストに会う文を選ぶ(3つから1つ選んでマーク) | 10問 |
リスニングはテープ再生なので時間配分はテープの速度ですが、
リーディングは大問1は1問を30秒くらい、
大問2と3は1問1分くらいで、後は見直しといったペース配分でよいでしょう。
英検5級では時間が足りなくなることはほとんどありません。
けれども、受験の形式を知って、慣れておくことで本番に安心できますし、実力が発揮できます。
英検5級の得点配分は以下のようになっています。
リーディング 50%、リスニング 50%
そのうち、60%くらいとれれば合格です。
小学生が受験されるときの傾向として、学校では文法を習わないので、リスニングでほとんど満点をとって、リーディングは半分以下、というパターンが多いです。
それでも合格はするのですが、英検を受験する子供たちを見ている立場からは、
このパターンですと次の級にスムーズにつながりにくいのを感じます。
強みを生かしてリスニングパートをがんばっても、リーディングパートができないということは、英検5級の範囲の単語や文法が分かっていないということ、さらには読めてさえいない場合もあります。
英検の上の級は下の級の単語や文法に上積みで単語や文法範囲が広がっていくので、
下の級の単語や文法ができないまま上の級を受けると、
難しさを感じて挫折することがあります。
5級はストレート合格なのに、4級は何度受けても落ちてしまう、ということもあります。
特に、英検が資格として有効になってくるのは4級以降です(例えば、中学受験など)。
ですので、4級以降を確実にしていくためにも5級受験前のリーディングパート対策に力を入れましょう。
英検5級の単語を覚えましょう。
単語の覚え方は個人差があって、どうしたら効果的に習慣として覚えてくれるか、
私も常に試行錯誤しています。
試行錯誤はいずれ単語の暗記に関してのブログを書きたいと思います。
おすすめの単語帳をいくつかご紹介します。
英検5級 絵で覚える単熟語(旺文社)
→ 絵でみて単語を覚えるので、分かりやすくておすすめ
英検5級 出る順パス単(旺文社)
→ 効率的に出る単語から覚えたい方
単語の範囲としては、上記のものを覚えれば大丈夫です。
暗記方法ですが、小学生の場合、単語帳を渡すだけで自主性に任せて覚えることは稀なので、親御さんのサポートが必要になると思います。
単語帳を赤シートで隠して繰り返すことができれば、その方法でやりましょう。
英検5級ではとにかく英単語を読んで意味が言えればよいので、言えなかったところにチェックをつけて、覚える、を繰り返します。
他には、
単語帳から覚えるのが苦手な子は、カードにしてあげたり、
その日に覚える単語をコピーして張ってあげたり、
親御さんが単語の質問をしてあげたり、
スタディギアを使って、コンピュータ上で覚えたり、
単語暗記アプリを使ったり、
など、お子さんに合う工夫をしてあげてください。
また、どうせ単語カードなどを作るのであれば、
単語帳は購入せずに、
以下に記載したワークブックをやるなかで、出てきた単語をカードにして覚える、
というやり方でもよいです。
文法事項を学習するために、ワークブックを1冊やります。
これは、上述したように5級範囲のリーディングをおろそかにしないため、丁寧にやりましょう。
ワークブックは、ノートに書いて、3回繰り返してください。
文法事項が、ワークブックの説明だけだと分かりづらい場合は、インターネット動画などで補ってください。
英検のワークブックは一般的に旺文社のものが勧められますが(その理由はこちら)、他社のワークブックの方が分かりやすければ、そちらで大丈夫です。
特に小さいお子さん場合は、見た目でやる気も左右されますので、学習しやすいものであればどれでもOKです。
ワークブックは、単語やリスニング、予想問題など、英検範囲が全体的に網羅されています。これを繰り返すことで英検の傾向になれることができます。
ワークブックを3回繰り返して、単語を覚えたら、英検のホームページに過去問が過去3回分あるので、こちらに挑戦してみましょう。
これも、過去問をやってやりっぱなしではなく、
ワークブックのように、丸付けをして、文法事項を確認したら、
再度別の日に挑戦してみてください。
できれば、過去問も3つ×2~3周できたら理想的です。
こうやってみていくと、5級でも結構準備が必要なことが分かりますね。
準備期間としては、1か月以上みたほうがよいでしょう。
英検の受験日は、6月、10月、1月の3回です。
そこから逆算して、準備してください。
英検5級は中学初級程度と言われています。
でも実際は、今の小学校で取り扱う範囲(学校で英文法は習っていないけれど)
と被りますので、学校の英語と並行して学習すると英語の学習効果も高まります。
まとめ
小学生が英検を受験したいと思ったら、
・受験級を決めて、
・試験について調べて、
・単語・ワークブック・過去問で対策をする。