ジェームズ・クリアー氏によるベストセラー書籍
「Atomic Habits(邦訳:複利で伸びる1つの習慣)」を読みました。
目標は、小さな習慣を継続していくことで達成できる、ということが書いてある本です。
そして、習慣がどのように作られるかというしくみや、
悪い習慣を減らして、良い習慣を身に付ける方法
などについて論じています。
この本を読むのは2回目なのですが(読んでも忘れてしまう(^^;)、
目標を達成したり、何かに上達するには、習慣を作ることに全力で
取り組む必要があることを再確認しました。
英語の習得などはまさに
「英語を学習する習慣を身に着けること」そのものですよね。
そして、英語教室の目的としては、
レッスンの内容以上に、生徒さんたちに英語学習習慣を身に着けてもらうことが大事だなと、感じております。
アップヒル英語教室に入会したということは、
これから英語学習の習慣を生活の一部にすること、と認識していただきたい。
そして、私もみなさんの習慣化プロセスのお手伝いをしていこうと思ったのでした。
英語を学習しよう!と思い立つ人はたくさんいますが、
続かないとすれば、それは学習の習慣化ができなかったということです。
上達が目に見えない、
どこまで学習すればよいかわからない、
習慣が途切れてしまった(そしてその後再開しなかった)、
頑張りすぎて疲れてしまった、
など、習慣化できない行動をしてしまっているのでしょう。
「Atomic habits」の本では、小さく始めることを推奨しています。
この本で紹介されている習慣化プロセスを、簡単にご紹介しますね。
まず、習慣の起こる仕組みですが、
きっかけ:何かきっかけがあり、
欲求:それをしたいと思い、
反応:それをすることで、
報酬:よいことがある。
この一連の動作を何度も繰り返すことによって、その行動が強化されて習慣になっていきます。
良い習慣でも、悪い習慣でも、です。
例えば、「スマホでYouTubeを見る」という行為は、
きっかけスマホが近くにある、
欲求それを見たいと思い、
反応手に取って、YouTubeをみる、
報酬楽しい、
のようなプロセスを繰り返すことで、習慣となっていきます。
この習慣化の仕組みを利用して、もちろん良い習慣を身に付けることもできます。
良い習慣をつくるには、
身に付けたい習慣を決めたら、
習慣は、その行為をやりたいと思うように簡単で魅力的にします。
具体的には、
1回の行動を2分だけにしてハードルをさげるとか、
現在の習慣と組み合わせるとか、
考え方を「やらなくちゃ」から「やってもいい」に変えるなど、です。
次に、良い習慣のきっかけのために環境づくりをします。
ギターが上手くなりたいのであれば、
すぐ手の届くところにおいておくなどです。
そして、その行為をすることによって満足が得られるようにします。
満足を得るには、記録をつけるなど努力を目に見えるようにして、達成感を得るのがよいようです。
これを英語学習に応答すると、以下のような感じでしょうか。
1. 小さな習慣を設定する
簡単に始められ、無理のない習慣を設定します。
「Atomic habits」では、2分の習慣を目安にするようです。
例えば、
・単語帳を開く。
単語を覚えるのではなく、単語帳を開くことまでを習慣にします。覚えることはおいておいて、とにかく毎日開くようにします。
・好きな英語の動画や音楽を10分間聴く。
映画の一部分、アニメやドラマの一部分を見てもよい、として毎日見ます。
・英語の文を1つだけ声に出して読む。
本から英語の文を1文だけ音読してみます。
このように、2分でできてしまうような習慣を設定したら、
次にそれを忘れず実行しやすいように環境をつくっておきます。
2. 環境を整える
行為のきっかけとなるように、環境を整えます。
お子さんの場合は、親御さんが学習スペースと、その他のスペースを分けてあげるとよいかもしれません。
単語帳や教科書を毎日開くためには、目立って手に取りやすい場所においておくとよいですね。
英語の動画を見るのであれば、パソコンを開きやすくしておくとよいでしょう。
逆に他の動画を見続けないような対策も必要かもしれません。
3. 現在の習慣と組み合わせる
習慣を行う時間やタイミングを決めておくと取り掛かり安くなります。
特に、現在すでにある習慣のタイミングと組み合わせるとやりやすくなるでしょう。
例えば、
・トイレの壁に暗記する単語を貼っておいて、トイレに行ったときに読む。
・朝起きたら、水を飲みながら今日の英語のフレーズを読む。
・おやつの時間に、英語の動画を見る。
・歯を磨く前に、単語を3つ読む。
・寝る前に英語で日記を書く。
などです。
やると決めた場合には、いつでも、とすると、どんなに小さな行為でも新しい習慣は「やらなくちゃ」と、とりかかるのに心理的負荷がかかってしまいますので、タイミングを決めてしまうのがおすすめです。
4. 満足を得る
その日の習慣ができたら、カレンダーや手帳にチェックを入れてみましょう。
そうすることで、「英語を学習する私」としてのアイデンティティが育っていきます。
目標を達成したら、自分にご褒美を与える(お子さんだったらご褒美をあげる)のもよいでしょう。
1回習慣をするたびに10円(または10ポイント)をためて、貯まったら好きなものを買ってもよいというボーナスにするとか。
行動ができたことで満足を得る(いいことがある)と、その行動を繰り返しやすくなります。
もちろん、英語学習を習慣化することで上達をすることでも満足感が得られます。
このように、小さな習慣から始めて、習慣が身について簡単になってきたら、同じことの繰り返しには飽きが来ますので、少しずつ習慣の内容を変えてみましょう。
また、今日も出来なかった~!と完璧主義にならず、休んでしまうことがあっても休み続けてしまわないことが肝心です。
できないときは、また次の日にできればOKという気持ちでいましょう。
アップヒルでも、英単語を着実に覚えている生徒さんは、寝る前に読む、ノートに書く、などの習慣ができています。
いかがでしょうか。今回は「習慣」に注目して、英語学習を考えてみました。
アップヒルでも生徒さんの日々の習慣に注目して、学習を促していけるように模索し続けたいと思います。
「Atomic habits」の本もおすすめです。