学習要領が変わって「中学英語の範囲が増えた、難しくなった」と聞きますが、
実際どれほど難しくなったのか、ピンとこないですよね。
そこで、三省堂『NEWCROWN』の新・旧教科書を見比べてみました。
![](https://uphillenglishhouse.com/wp-content/uploads/2023/05/oldtextbooks.jpg)
旧
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新
今回は、中学1年生の教科書を比べてみます。
![](https://uphillenglishhouse.com/wp-content/uploads/2023/05/1gradebooks.jpg)
まずはボリューム感を比べてみます。
章 | ページ数 | 単語のページ数 | |
旧バージョン | 9レッスン | 159ページ | 8ページ |
新バージョン | 8レッスン | 183ページ | 10ページ |
旧バージョンは9章、新バージョンは8章構成ですが
旧バージョンは全159ページ、
新バージョンは147ページ+付録36ページで計183ページと、
新バージョンの方は24ページボリュームが増えています。
教科書の後ろの方にある単語の索引ページも新バージョンは2ぺージ増えていますね。
単語数が増えているということです。
改訂されていて文の内容は作り変えられているため、文法の内容がどこまで進んでいるかを目安にして学期ごとの進度を確認していきたいと思います。
lesson1~lesson2はbe動詞です。
つまり、以前は中学1年生の1学期はbe動詞にじっくりと時間をかけていました。
逆に言えば、be動詞は時間をかけたい重要事項と考えられていたということになります。
また、以前は小学校で英語を習っていない前提だったので、導入はゆっくりという意図があったのでしょう。
lesson3で一般動詞がでてきます。疑問詞もwhat, whereが出てきます。
「文法のまとめ」のページは、内容が少ないのでlesson1~3を一辺にまとめています。
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lesson1ですでにbe動詞と一般動詞を学習します。
lesson1だけで旧バージョンのlesson1~3分(つまり以前の1学期分)の文法を進めています。
lesson2では、助動詞can
lesson3では、what, where, who, how manyなどの疑問詞と、命令文も習います。
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旧バージョンでは
lesson4で、命令文とhow manyが出てきました。
lesson5で、疑問詞who, when, whereを学習しています。
lesson6では、ここでやっと3人称単数(Miki plays tennis.の動詞のs)と人称代名詞(I my me mineなど)を習います。ここも学習者が引っかかるところですね。
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lesson4で、3人称単数(Miki plays tennis.の動詞のs)と人称代名詞(I my me mineなど)を学びます。
旧課程ではlesson6の内容ですね。
lesson5で、現在進行形(I am playing tennis.など)です。別の時制が出てきました。
lesson6で、一般動詞の過去形です!goの過去形wentなどの動詞の不規則変化も出てきます。
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lesson7で、助動詞canがでてきました。
新バージョンでは、なんとlesson2で出てきています。これは、今は小学校時代にcanをさらっと習っているという前提だからですね。
lesson8で、現在進行形が出てきました。
lesson9で、旧バージョンに過去形が出てきました。でもまだbe動詞の過去形は出てきていません。
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新バージョンでは、
lesson7で、be動詞の過去形です。さらに!I was watching TV then.などの過去進行形もやっています。早い!!
lesson8では、未来を表す表現、will、be going toが出てきて、
現在形、現在進行形、過去形、過去進行形、未来形、と時制をまとめにかかっています。
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まとめると、
旧バージョンでは、1年生で
be動詞、一般動詞、助動詞can、命令形、現在進行形、過去形(一般動詞)、
新バージョンは、
be動詞、一般動詞、助動詞can、命令形、現在進行形、過去形(一般動詞・be動詞)、過去進行形、未来形
と、1年生の段階でこれだけの進度の差があります。(赤線は差分)
大体丸々1学期分は差があると思います。
特に小学校である程度英語を習ってきている前提なので新バージョンはスタートダッシュが早い!
更に文法事項が多いので、各単元を理解するのはもちろん、
これらを明確に区別して覚える労力が必要になってきます。
1年生で基本的な時制は使いこなさないといけない状況です。
そして、2年生では更に新しい単元がどんどん入ってくるので、1年生で学んだことはきちんと整理して覚えられていることが必要になってきます。
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これでは、やる気がある子はがんばってついて行っても、
思春期などでやる気がでない子との差が広がってしまいますね。
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本当に。
個人的な意見としては、小学校から英語の授業があるのはよいとしても、
中学英語にこんなに単元を詰め込む必要があるのか?と思います。
旧課程の中学英語でも義務教育で習得する英語としては、十分会話などでも使えるレベルでしたので、むしろ増やすのならば文法事項よりも、日本人に足りていない会話や英作文などの練習ではないかと思います。
とは思いますが、教科書が変わってしまった以上適応して行く必要があります。
対策としては、授業外での学習時間を確保することです。
アップヒルではこれに対して、小学校高学年ですでに3年分の英文法を先取しているので生徒さんたちが困ることはないのですが、
先取していないお子さんは、自宅での学習時間を確保して、学校の教科書と課題をしっかりとこなしていきましょう。
学校の進度についていけない・・・、というお子さんは、もう学校の進度は無視して自分のレベルにあったところからゆっくりの進度でも続けていけば英語は上達します。
ご自分のペースでも学習ができるように、アップヒルでも使用している、動画もついたこちらの問題集をご紹介しておきますね。